今、「ローカーボダイエット」という糖質制限ダイエットがアメリカのセレブの間やテレビなどで注目を集めています。
アメリカの医師が考案したエネルギー源の元となる糖質の摂取量を抑える減量方法で、早く確実に痩せられるという事で人気を集めています。
今回は、ローカーボダイエットのやり方やダイエット効果などについて紹介します。
目次
ローカーボダイエットとは
ローカーボダイエットは、エネルギー源の元になる糖質の摂取量を抑えて痩せるダイエット方法です。
1日で摂取する糖質(炭水化物)の量(200~300g)を20~130g程度にまで減らして、脂肪をエネルギー源として利用して痩せやすくするという感じです。
糖質量を減らすといっても他の栄養素ともバランスよく食事を摂らなければなりません「糖質1:タンパク質3:脂肪6」の割合を理想とします。
ローカーボダイエットはどんな効果がある?
ローカーボダイエットの効果を紹介します。
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① 血糖値の上昇を抑えて、肥満を防ぐ
通常。食事をすると食事をした分の血糖値分が上昇します。血糖値が急激に上昇するのは、糖質のみで、他の栄養素は急上昇ではなく上昇はします。
血糖値が上昇すると、血糖値の上昇を抑えようとインスリンが分泌されます。しかし、インスリンは血糖値の上昇を抑える代わりに、脂肪として蓄積される副作用もあるのです。
そのため、食べた分だけ脂肪として蓄積されてしまい、肥満に繋がってしまうのです。
ローカーボダイエットは糖質量を減らすので、血糖値の上昇を抑えられ肥満や食べ過ぎを防げます。
② 老化防止
血糖値の上昇は、肥満の他に老化現象も引き起こします。血糖値の上昇により細胞にダメージが与えられてしまい、老化を促進する物質「AGE」が産生されてしまい、老化が進んでしまいます。
糖質制限をすることで、老化の促進を防止できます。
ローカーボダイエットの効果が出始める時期
ローカーボダイエットの効果が出始める時期は個人差があるようです。まだ、日本で浸透しきれていないようで、ローカーボダイエットの効果がでる時期についての情報が少ないです。
成功体験談を見ると、1週間で2㎏/1か月で5㎏/2か月で4~10㎏減量に成功したそうです。
ただ、エネルギー源の元となる糖質を制限するので身体・精神的に辛く感じる事が大きいです。女性では、生理周期が乱れる事もあるので、効果が大きい分最大限の注意も必要ですね。
ローカーボダイエットのメリット
ローカーボダイエットのメリットを紹介します。
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① 継続しやすい
1つの食材だけを食べるなどのダイエット法は、最初は続けられても次第に飽きたり、栄養バランスが乱れてしまい健康に支障が出るなどで挫折する事が多いです。よほどの強い意志がない限り続きません。
その点、ローカーボダイエットは、糖質量を減らすだけで脂質やタンパク質など他の栄養素は一緒に摂取し、全く食べないというわけではないので栄養バランスの偏りが起こりません。
断食するわけではないので、食事によるストレスも感じる事が少なく続けやすい方法でしょう。
② 減量が早い
ローカーボダイエットは、個人差がありますが1週間~1か月で2~5㎏の減量に成功したとの体験談がありますから、他のダイエットと比べると減量の効果が表れるのが早い感じですね。
③ 急な眠気の解消
昼食後に急な眠気に襲われることはありませんか?昼食後に眠気に襲われるのは、昼食時に大量の糖質を摂取する事で血糖値が急上昇します。
急上昇した血糖値を下げようとインスリンが分泌されるので、インスリン効果により血糖値が急激に低下し急な眠気が引き起こされるのです。
糖尿病患者の方が急激な眠気や昏睡状態に陥るのと同じです。
ローカーボダイエットにより糖質量を抑えられるので、急な眠気が起きにくくなると考えられています。
④ 浮腫みの解消
糖質には水分を溜めこむ性質があるので、糖質を食べすぎると食べた分の糖質の水分が体内で溜めこまれてしまい浮腫みが発生してしまいます。
ローカーボダイエットは糖質量を減らすので、余分な水分が体内に溜めこまれずに済みます。
⑤ 血糖値の改善
血糖値が急上昇するのは、糖質だけなので糖質量を減らすローカーボダイエットにより、血糖値をコントロールすることができます。
⑥ 血中脂肪の改善
糖質量を減らすので、糖質の代わりに脂質をエネルギー源の代わりとします。そのため、脂質を食べ過ぎてしまってもエネルギー源として燃焼されるので、血中脂肪が改善されると考えられています。
⑦ 血圧の改善
ローカーボダイエットにより脂肪がエネルギー源として燃焼されるので、高血圧の改善に繋がると言われています。
ローカーボダイエットのデメリット
ローカーボダイエットのデメリットを紹介します。
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① 食べ物が限定される
糖質量を抑えるダイエットですから、食べられる物は限定されます。ローカーボダイエットを始めて最初の頃は、糖質といってもどれを抑えればいいのか迷うでしょう。
迷う事が多いと思いますが、最近では、糖質制限メニューや低糖質食品が増えてきているので、それらを参考にしていけば次第に選びやすくなると思います。
らだ、会社の付き合いなどでどうしても糖質量を抑えて食事する事が難しい時があるでしょう。そんな時は、通常通りの食事をして3食の内2食分の糖質量を抑えるなど臨機応変に対応すれば大丈夫です。
② 食費がかかる
白米やパンなど糖質を含む食材は比較的安いですが、野菜や肉などは価格の変動で食費がかさむことがあります。
特に、ローカーボダイエットは糖質量を減らす分、肉や魚・野菜などで栄養バランスを補うようなものなので食費がダイエット前よりかかると感じる人は多いでしょう。
しかし、肉や野菜などにこだわらなくても安く食費を抑える方法があります。豆腐や納豆などの大豆製品は、野菜や肉より価格変動が少ないので安いです。
豆腐などの大豆製品も肉や野菜と同じく栄養素が多く、低糖質で満腹感を得やすいので、ローカーボダイエットにおススメです。
③ 血糖値が下がる
ローカーボダイエットを行った全員が血糖値が下がるというわけではありません。
しかし、糖尿病の薬を飲んでいる人などは、糖質制限により血糖値が下がり過ぎてしまい低血糖状態に陥ってしまう可能性が高いので、ダイエットを始める前に主治医に相談しましょう。
④ 便秘になりやすい
主食の炭水化物(糖質)の摂取量を制限するので、炭水化物に含まれている食物繊維や水分の摂取量が減ってしまうので便秘になりやすくなります。
水分補給と食物繊維が含まれている野菜や海藻類、腸内環境を整えるヨーグルトなどを摂取すれば便秘対策になります。
⑤ リバウンドしやすい
ローカーボダイエットに限らず、ダイエットは目標体重に到達したので元の食生活に戻った途端に、リバウンドする事が多いです。
糖質量を制限した生活を送っていたので、いきなり大量の糖質を摂取すれば「血糖値上昇→インスリン大量分泌→脂肪蓄積が増える」という感じになってしまいます。
ローカーボダイエットをやめた後は、すぐに元の食生活に戻すのではなく少しずつ糖質量を増やして体に慣れさせていくのが大事です。
糖質制限との違い
糖質制限とロカボの違いについて紹介します。
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ロカボ:ある程度の量の糖質を食べて良いという感じの緩やかに糖質量を制限する方法で、ダイエットというより糖尿病や血圧改善など健康習慣改善に効果的な方法。
糖質制限:糖質量を徹底的に制限する方法で、エネルギー源となる糖質量を制限する事で代わりに脂肪をエネルギーとして燃焼させる方法でダイエット向き。
ローカーボダイエットをする上での注意点
ローカーボダイエットの注意点を紹介します。
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① 無理をしない
糖質量を通常の食事量より減らすので、いきなり3食分減らすと身体に大きな負担となります。
逆に空腹感が大きくなり暴飲暴食や健康に支障が出る可能性があるので、1食だけ減らすなど徐々にやっていきましょう。
② 危険と感じたらすぐにやめる
ダイエット中に少しでも体調がおかしいと感じたらすぐに中止しましょう。ダイエット中は、痩せる事に集中してしまい、体のSOSに気付かない事が多いので健康面にも注意するように。
③ 妊娠中は禁止
妊娠中は胎児に影響が起こる可能性があるので、絶対にやらないでください。
④ 栄養バランスに注意
糖質量を減らすとはいえ、他の栄養素はしっかり摂らなければ栄養バランスが崩れてしまい、ダイエット所ではないです。
糖質量を制限している分、脂質やタンパク質など他の栄養素をしっかり摂取しておかないと基礎代謝の低下や筋肉量の減少、便秘などになってしまうので、栄養バランスに注意しましょう。
⑤ 適度な運動を行う
ローカーボダイエットは運動が必須ではないですが、更にダイエット効果をアップさせたい場合は、適度な運動は必要です。
運動を取り入れる事で筋肉量を維持でき、基礎代謝の低下もなくダイエットをすることができます。運動の頻度も毎日ではなく、週に2~3回で30分~1時間程度の筋トレや有酸素運動がおススメです。
⑥ 停滞期はチートデイを設ける
ローカーボダイエットに限らず、どのダイエットも停滞期を経験します。停滞期は身体の健康を維持するのに必要な時期ですが、停滞期が長引くとダイエットを途中でやめてしまう事に繋がってしまいます。
ダイエットを継続するためにも停滞期を乗り越えるには、1日だけチートデイを設けることです。
1日だけ好きな物を食べる事で、身体に栄養で満たされていると錯覚させ停滞期を乗り越える感じです。
ローカーボダイエットで効果が出ない原因
ローカーボダイエットで効果が出ない原因は、「糖質制限ができていない」「糖質以外の栄養素をしっかり摂れていない」でしょう。
糖質量を制限されている分、タンパク質や脂質など他の栄養素をしっかり摂らなければ、筋肉量が減って基礎代謝が低下し、逆に痩せにくい体になってしまいます。
また、糖質制限しているつもりが逆に糖質を摂り過ぎていたということもあります。糖質と言っても白米やパンなどの主食の他に、甘いジュースなどにも糖質は含まれているので、糖質を含む食品の見極めが重要です。
ローカーボダイエットのメニュー
ローカーボダイエット中の朝・昼・夜のメニューを決める際のポイントを紹介します。
朝の場合
身体は朝起きた瞬間から一日のエネルギーに備えて血糖値をあげようとするので、朝は糖質を控えた方がいいです。
朝食抜きにするのではなく、糖質を含む食材抜きの朝食を食べるという事です。主にタンパク質や脂質を使ったメニューが良いですね。
例えば、レタスなどの野菜サラダにゆで卵やチーズを乗せたりすれば、糖質の代わりにエネルギー補給となります。ドレッシングをかける場合は、ドレッシングの糖質量を確認しましょう。
昼の場合
お昼に揚げ物や肉などを食べても良いですが、ソースはかけずに白米の量は少なめに。揚げ物オンリーです。
肉なら胸肉やささみなどを茹でた物などがおススメです。揚げ物の衣にも糖質は含まれているので、食べ過ぎに注意です。
白米やパンなども玄米や十六雑穀、ライ麦パンなど食物繊維が豊富な物に変えるなど工夫しましょう。
夜の場合
朝・昼と同じく糖質の量を控えて、タンパク質・脂質を中心とした食事にしましょう。
日本ローカーボ食研究会が考案したメニューです。
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① アボガドシュリンプ
アボカド(1個)を半分に切り種を取り出したら、皮をむき1㎝角に切る
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えび(200g)を1~2㎝程度に切り、にんにく(1片)はみじん切りにする
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オリーブオイル(大さじ2)とみじん切りにしたにんにくをフライパンに入れて弱火にかけ、香りが出るまで炒める
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香りが出たらえびを入れて強火にし、白ワイン辛口(大さじ2)と塩コショウ(適量)を入れて炒める
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器にアボカドとえび、フライパンに残ったソース、マヨネーズ(大さじ2)を加えて混ぜ、お好みで小口切りしたネギや黒コショウをかけたら完成
② 鶏胸肉のみそマヨ炒め
舞茸(1袋)を食べやすい大きさにほぐし、アスパラ(3本)は軽く湯通ししておく
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マヨネーズ(大さじ1)と赤味噌(小さじ1)を混ぜ合わせておく(Aソース) にんにく(1片)は半分に切り包丁の背で潰しておく
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鶏胸肉(300g)を一口大のそぎ切りにし、キッチンペーパーで水分を拭き取る
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ポリ袋に胸肉と片栗粉(大さじ1)、塩コショウ(少々)を入れて片栗粉がまんべんなくつくように振る
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オリーブオイル(大さじ1)とにんにくをフライパンに入れて香りが出るまで弱火で炒める
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香りが出たら中火にし、胸肉を入れて焼く *焼く際に蓋はしない
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半分程度焼けてきたら片面を焼き、焼き目が付いたら舞茸・アスパラを上に乗せて蓋をする
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舞茸に火が通ったら蓋を取り、水分を飛ばすように混ぜる
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水分が飛んだら火を止めて、Aソースを絡めたら完成
③ カジキのタルタル焼き
カジキ(人数分)に塩こしょう(適量)をかけて、グリルの中火で火が通るまで焼く
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中まで火が通ったらタルタルソースを乗せて、焦げ目がつくまで焼けば完成
ローカーボダイエットの口コミ
ローカーボダイエットの口コミを紹介します。
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「白米やビールは駄目だけど肉は食べてもいいから焼肉をおススメします。」
「ダイエットに効果的と言うより、単にやりやすいという意味で流行っている感じにしか思えない」
「常日頃からバランスよく摂取カロリーに気を付けていればいいと思う」
「糖質量を控えたことで、仕事中の眠気もなくなり朝の目覚めも良くなった」
「体脂肪率が10%切った事に驚いた」
「3月からダイエットを始めて10月の時点で30㎏減量に成功した」
「高血圧が改善された」
「糖質を摂らな過ぎているのか、ふらつきや喉が異常に乾く」
「糖質をあまり摂りたくないけど、便秘になるので困る」
「ダイエットを始めて1ヶ月過ぎると、全身の倦怠感と集中力が切れやすくなり勉強ができなくなった」
「糖分を欲してしまい、チョコレートなど食べて悪循環に陥った」
成功した人もいれば体調不良を訴える人もいるようですね。ローカーボダイエットは、糖質制限と違い緩やかに糖質量を抑えるダイエット法なので、いきなり減らしたりせず少しずつ減らして身体に慣れさせていくのが一番です。
まとめ
ローカーボダイエットに限らず、糖質量を抑えるダイエットは無理に行うと体調不良を引き起こすリスクがあるので、いきなりするのではなく少しずつ行っていくのが大事です。
少しずつ身体に慣れさせていくことで、ダイエットを辛いと感じにくくなり継続して行う事ができるようになります。
ローカーボダイエットなどの糖質制限する際は、無理せずにゆっくりと行いましょう。
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