クリスマスローズの育て方、花が終わったらどうするの?

冬といえば大人も子供も大好きなクリスマスシーズンが来ますね。クリスマスの記事に咲く花を知っていますか?

冬の時期に咲く花というのは、「クリスマスローズ」です。この花は初心者でも育てやすく寒さに強いので冬でも育てられます。

クリスマスローズはキリスト教の話にも登場する花で神聖な花であり、白やピンクの美しい彩りから「冬の女王」とも呼ばれています。

本記事は、クリスマスローズの育て方や剪定などについて紹介します。

目次

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クリスマスローズの育て方

クリスマスローズ

クリスマスローズは、寒さに強く初心者でも育てやすいですが、きちんと育てるポイントを理解していないと育ちません。

初心者向けとはいえ、花ですからデリケートです。花というと太陽の下に置いて育てるのが多いと思いますが、クリスマスローズは日陰でも育ちます。

しかし、夏の休眠期や毒性を持つ等注意すべき点が多いです。花はデリケートですが、注意点を抑えれば初心者でも綺麗なクリスマスローズは育てる事ができます。

これからクリスマスローズの育て方について紹介します。

クリスマスローズの育て方のコツ・ポイント

クリスマスローズ

クリスマスローズの育て方のポイントは以下の通りです。

  • 栽培環境・日当たり・置き場
  • 水やり
  • 肥料
  • 病気・害虫
  • 用土
  • 種まき

栽培環境・日当たり・置き場
庭植えか鉢植えかどちらで育てるかにより栽培方法は異なります。

庭植えの場合:クリスマスローズは直射日光に弱く、直射すると葉が傷んでしまいます。

庭の場合は、半日陰か木の下に植えるなど日陰が射す場所に植えましょう。特に秋から春は日当たりがいいので、落葉樹の木陰などがおススメです。

鉢植えの場合10月から4月までは日当たりのよい場所で、5月から9月ごろまでは明るい半日陰に置きましょう。

ただ、日に当たりすぎると乾燥して枯れてしまうので、長く太陽に晒すのは控えましょう。

また、過湿を避けるために梅雨や秋の長雨には当てないようにし,霜が苦手なので、外で育てる場合は霜に注意しましょう。

夏場の日差しは強いので夏の暑い日は、室内で管理するのもいいですよ。冬は霜に注意して夜間は冷え込むので玄関や室内に入れておくのがいいでしょう。

水やり
庭植えの場合:夏場のクリスマスリーズは休眠期に入るので頻繁な水やりは必要ないですが、害虫がつきやすい時期です。

水やりをする時は、クリスマスローズの葉の裏もしっかりと掛けるようにしましょう。
葉の裏に虫がついているので、葉の裏も水をかければ虫を洗い落とせます。

クリスマスローズは、夏の猛暑日や真夏日だと極度に乾燥しやすく水切れを起こします。真夏日や猛暑日は、室内に置いて様子を見ながら水を与えましょう。

鉢植えの場合:10月から5月までは、土の表面が乾いたら鉢から水が溢れでるまでたっぷりと与えましょう。6月から9月までは若干乾かし気味に管理します。

夏場の休眠期から冬場は生育期に入ります。暑い夏から涼しい秋には、庭植え・鉢植えも土が乾いたら水やりをしましょう。

秋から冬にかけて乾かし気味に管理していくので、土が濡れている・湿っている時は水やりしなくていいです。

特に冬の水やりは、午前中にしましょう。クリスマスローズは霜に弱いので午後に水やりをすると夜から朝の冷え込みで霜柱でき株を傷めてしまうからです。

肥料
肥料を与えるタイミングは、生育期に入る冬から春にかけて液体の肥料(液肥)を与えます。1週間から10日に1回を目安に与えるようにしましょう。

ただし、夏や秋に肥料を与えると、株を傷めてしまうので生育期以外は肥料を与えないでください。

病気・害虫
病気:灰色かび病、立枯病、軟腐病、黒斑細菌病、モザイク病、ブラックデスなど。
これらの病気は、過湿や蒸れたりすることで発生します。

特にブラックデスの場合は、株、葉や茎に黒い斑点ができる病気で株が縮んで枯れてしまいます。

ウイルス性で感染力が強く、ハサミにも感染することがあるのでブラックデスを見つけたら株ごと処分しましょう。

ハサミから感染する事もあるので、剪定ハサミを使う場合は、1株に使うごとに消毒をしましょう。

害虫:ハモグリバエ、ハマキムシ、ナメクジ、ヨトウムシ、アブラムシ、アザミウマ、ハダニなど
ほとんどの害虫は、春から秋に発生しますが、アブラムシはブラックデス等のウイルスを媒介するので、見つけたら防除しましょう。

ハダニは、春などの温かい時期に発生しやすく、葉から栄養を吸収し弱らせて光合成できずに成長の妨げとなります。

ヨトウムシは、夜間に活動する虫で葉や茎の部分を食害します。葉の裏側に産卵するので、孵化する前に葉を取り除きましょう。

用土
クリスマスローズには水はけの良い用土が必須です。市販の用土で、クリスマスローズ専用の土があれば専用の用土を使いましょう。

種まき
クリスマスローズは、種から育てる場合と苗から育てるパターンがあります。

種から育てる場合:クリスマスローズの種は、20〜25度の高温に当てた後に、0〜5度の低温に当てると発芽します。

開花後すぐに種を採取して発芽させてはいけません。早くまけば発芽するわけではないので、種を採取したら、しばらく保管しましょう。種まきは9〜10月にかけて行います。

種から育てる場合、市販の培養土でも育てる事ができます。ただし、種から発芽させる時は、使用済みの土を使わないでください。

もし、種がシワしわになっていたら水で戻し、種同士が重ならないように蒔いて優しく土をかぶせて水やりをするといいですよ。

苗から育てる場合:住居がマンションなど狭い場所の場合、二回り大きめの鉢を用意しましょう。

鉢植えで多少根が傷ついても枯れません。土を落とす時に、根の部分が固まっていたら土を落とすようにしましょう。

クリスマスローズを育てるうえで注意すべき点

クリスマスローズ

クリスマスローズは、毒をもっているので初心者は注意しましょう。クリスマスローズは、根・茎・葉と全体に毒があります。

茎や葉の汁が皮膚に触れると皮膚炎などのかぶれや炎症を引き起こします。死に至る毒ではありませんが、手入れの時は素手で触らず手袋をしましょう。

素手で触ると、茎や葉の樹液が皮膚に触れて数分間の苦痛が続きます。樹液がついた時は患部を洗浄して、毒を取り除きましょう。

種を採取する時は、鞘を乾燥させ、容器に集めるなど触れないようにすると良いです。

葉や茎の毒は、死に至りませんが根には、ヘレブリンという毒があり様々な症状を引き起こします。

注意
  • 嘔吐、腹痛、下痢、けいれん、呼吸麻痺、めまい、精神錯乱
  • 心拍数の低下、心停止
  • 目、口、喉などの粘膜が、爛れる・腫れる
  • 流涎、腹部痙攣、下痢、神経系の病気
  • これらの症状は、摂取すると引き起こされる症状で、最悪死に至ります。

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    クリスマスローズ花が咲き終わったら?植え替え?剪定?

    植え替え

    クリスマスローズが咲き終わったかどうかの確認点は、おしべが茶褐色に変色し、大きくなって落ち始めてきたら、咲き終わったというサインです。

    クリスマスローズは、3年で根詰まりを起こすといわれており、植え替えをする時は、3年に1回のペースに植え替えしましょう。植え替えのタイミングは、クリスマスローズを植えた後の10~12月に行うといいです。

    咲き終わり後に、花茎を切り落とす作業が必要になります。土に茎が残ったままにすると、腐ってしまいます。咲き終わったら、すぐに根元から抜きましょう。

    長くクリスマスローズを育てるなら植え替え、咲き終わり後に花瓶などに挿して鑑賞したいなら剪定がいいでしょう。

    植え替え、剪定の時期

    植え替え 

    クリスマスの植え替えの時期は、3年に一回を目安に、10月~12月に行うのがベストです。
    植え替えのサインは以下の通りです。

    • 植木鉢より育っている草花が大きい
    • 鉢底から根が出ている
    • 花や下葉、新芽が小さくなる、黄色く枯れ始める
    • 鉢底から水が流れるまで時間がかかる
    • 花や葉っぱが小さく下葉が黄色く変色している

    クリスマスローズの剪定時期は、12月~1月が適切です。2月~3月は、開花時期なので開花前までに葉の剪定作業をしておきましょう。

    剪定時期でも初回で咲かせる株と数回咲かせている株の剪定時期が異なります。

    • 数回咲かせている株:寒くなると葉が平らに倒れるので、その頃が剪定のタイミングです。
    • 初回で咲かせる株:ゴワゴワした・病気や風で変色・傷ついた・汚れた葉が、剪定のタイミングです。

    剪定に適さない葉がないのに無理に剪定すると、成長不良となり花が咲かなくなります。

    クリスマスローズはちゃんと育てれば来年咲く?

    クリスマスローズ

    クリスマスローズは、育て方の注意点を抑えれば来年も咲きます。

    庭植えの場合、植え替えは不要です。鉢植えは、鉢が小さいと感じるまで成長したら、大き目の鉢植えに移してください。

    種から育てて7~8年ほど成長し板根化した株は株分けにより増やせます。また、株から育てて同じ株で再び咲かせる事はできますが、3年が限界です。

    クリスマスローズの花摘み、花茎

    クリスマスローズ

    クリスマスローズは有茎種と無茎種の2種類があります。この2種類は、開花後の処理が異なります。

    • 無茎種:葉の茎と花が咲く茎が別々に土から生えてくるタイプ
    • 有茎種:葉がついた茎が伸びて先端に花が咲くタイプ

    種を取らない場合は、花摘みと花茎切りがいいです。

    • 無茎種の場合:花びらが色あせてきたら花茎を根元から4~5cm残して切る
    • 有茎種の場合:開花後の茎の根元から新芽が伸びてきたら古い花茎を切り取る

    クリスマスローズの来年の準備はどうする?

    クリスマスローズ

    クリスマスローズを来年も開花させるためには、株の消耗を抑える事です。

    クリスマスローズは、開花で体力を消耗しているため、来年に向けてエネルギーを蓄える必要があります。

    来年の開花準備で必要な事は、「極力、株の消耗を抑える」「十分な栄養を蓄える株を大きくする」「株が成長不良になりやすい夏を涼しく乗り越えられる環境作り」です。

    移植を避ける
    開花したばかりの株を移植すると根を傷めてしまい、吸水ができなくなります。

    葉を傷めない
    開花直後の葉は、柔らかいため強風で傷つきやすいので、風よけで保護しましょう。

    病害株の除去
    開花の後半から株は衰えてくるので、ブラックデスなどの病気にかかりやすいです。薬での治療法はないため、感染防止のためにも処分しましょう。

    十分な水分を与える
    温かい季節になると、葉からの水分の蒸発が多くなるので水分が必要になります。水分不足だと葉が成長しなくなります。

    肥料を与える
    花は、日光・水の他に肥料も必須です。肥料のタイミングを間違えると、腐ったり病気の原因となります。
    冬から春の時期が一番いい時期なので、6月以降に肥料を与えないでください。

    花茎の除去
    葉は開き始めた時期と同時に、花茎の除去時期にもなります。放置しても自然に茎は枯れますが、根元を切る事で株元の風通しを良くする事で花芽分化を促進できます。

    夏への環境づくり
    鉢植えの場合:直射日光・高温にさらさないようにする事が大事です。
    「花台やスノコの上に置く」「暑い日は、遮光できる物をかける・日陰に移動する」などの対策をするといいですよ。

    庭植えの場合:水はけが良く、西日が避けられる場所に植えれば、大丈夫です。雑草を放置すると、株の蒸れや葉が腐ったりするので、定期的な雑草の除去も。

    クリスマスローズは、初心者向きの植物ですが育てる注意点を抑えておかなければ綺麗な花を開花させることができません。

    初心者向きとはいえ、クリスマスローズは毒を持っています。摂取しなければ命に関わりませんが、何かの拍子で口や粘膜に触れてしまう事もありえます。

    市販で売られている花の全てに毒がないわけではないので、花の手入れの時は素手で触らないように注意しましょう。

    クリスマスローズに関わらず花を育てる際は、その花の特徴をしっかり調べてから購入・育てましょう。

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