妊娠中の安定期ってそもそも何?いつまでなの?

お腹に手を当てる妊婦

妊娠が分かると嬉しい気持ちとともに、体調や今後のことなど不安も一気に高まりますよね。

私自身も現在臨月を迎え、日に日に「もうすぐ出産か、乗り越えられるかなぁ」と不安と期待の両方の気持ちが渦巻いています。

今回はそんな妊娠中の「安定期」について、そもそもどういう意味なのか?気を付けることはあるのか?など基本的なことをまとめてみました!

目次

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妊娠中の安定期ってそもそも何?いつまで?

妊娠安定期とは、一般的に妊娠5~7ヶ月頃(妊娠16週0日~27週6日)を指します。

妊娠後期までずっとつわりがある、つわりが終わったと思ったら切迫早産になったなど、出産に至るまで大変な思いをする人もいるため、引き続き体調管理に気をつけて過ごす必要があります。

「安定期」というのは医学用語ではありませんが、一般によく使われている言葉です。この時期には胎盤ができ上がるため、胎児の成長に必要なホルモンなども分泌されます。

またこの時期は妊娠の初期症状やつわりなどが軽減する、あるいは終わる頃だといわれています。私の場合は全然に楽にならずずっと吐き気と戦っていましたが・・・

安定期のお母さんの体はどう変化するの?

安定期初期のお母さんの体は、既におなかがぽっこり出てくる人もいますが、まだそれほど出ていないという人もいます。私もこの時期はそこまでお腹は大きくなかったです。

おなかの出具合は、その方の体型などによっても違いますので、それほど気にしなくても大丈夫です。また、この頃にはつわりがだんだんとマシになってきて食欲が出てくる人も、まだ時々気分が悪くて、食欲がないという人もいます。安定期といっても体調には個人差があるんですね。

また、20週前後になると胎動がわかるようになります。初めは腸が動いているようなかすかな動きとして感じる人が多いです。胎動がわかるようになると、赤ちゃんが元気にしていることがわかり、安心しますね。

安定期に気を付けることは?

手がハートの妊婦

  • 運動する際には注意が必要!
  • 安定期でも運動をするとおなかの張りが出てくることがあります。おなかが硬い、生理痛のような違和感などを感じたら、運動を中止して休みましょう。

    一時的に硬くなっても、すぐに治まれば大丈夫です。しばらくたっても運動を中止してしばらくしても治まらない場合、医師に相談しましょう。

  • 体重の急増には注意!
  • 体重が急に増える場合には、注意が必要です。単に食べ過ぎではなく、むくみや血圧などに影響を及ぼすことがあります。運動では、体重を完全にコントロールすることは難しいものです。

    助産師や栄養士に食事ついてアドバイスをもらいましょう。私も安定期に入ったころ、助産師さんに食事のアドバイスをいただきました!

    ダイエットみたいに「痩せなきゃ」って頑張るものではなくて、大切な赤ちゃんにバランスの取れた栄養をあげたいっていうプラスな食事制限なので楽しく続けられています!

  • 妊娠高血圧症候群
  • 妊娠高血圧症候群とは、妊娠20週以降、出産後12週までの時期に発症する高血圧症です。蛋白尿を伴うこともあります。全ての妊娠の3〜7%に起こるとされています。

    もし発症すると、胎盤の循環障害が起こって胎盤が正常に機能せず、赤ちゃんへの酸素や栄養の供給がうまくいかなくなることもあります。その結果、赤ちゃんが小さい、羊水が少ない、胎内死亡などが起こることがあります。

    リスクの高い条件は、40歳以上、肥満(BMI25以上)、初産婦、多胎妊娠、高血圧や腎疾患などの合併症を持っていることです。病院から指示があれば毎日血圧を測るなども行うようにしましょう!

  • 妊娠糖尿病
  • 妊娠糖尿病とは、妊娠中に初めて発見された糖代謝異常です。ブドウ糖を飲んで血糖値を測る検査を行って診断を受けます。妊娠20週以降になると、母体は血糖値の上昇に対して血糖値を一定の範囲に戻す能力に異常が生じやすくなります。

    その結果、血糖値が高くなり、限度を超えてしまうと妊娠糖尿病と診断されるのです。赤ちゃんの発育不全、羊水過多症、巨大児、新生児の低血糖などを引き起こすことがわかっています。妊娠糖尿病と診断されたら、医師のアドバイスをよく聞いて対処しましょう。

  • 動悸・息切れ
  • 妊娠すると赤ちゃんや胎盤がだんだんと大きくなるのはもちろん、血液や羊水の量も増えてきます。赤ちゃんに十分な血液を送るため、心拍数が増加します。そのため、動くと動悸を感じるようになります。

    また、子宮が大きくなって横隔膜が押し上げられるため、息切れが起こることがあります。こういうときは無理をせずに休むようにするといいですね。

  • 貧血
  • 妊娠中は、赤ちゃんの発育のために、母体は多くの鉄分を胎児に供給する必要があります。そのため、母体の赤血球や循環血液量が増加し、鉄分の需要が増えます。

    妊婦さんの貧血は全妊娠の20%に発症し、妊娠中の貧血のほとんどが鉄欠乏性貧血と考えられています。妊娠初期(10週頃)、中期(24週頃)、後期(36週頃)に血液検査を行います。

    貧血の基準は、ヘモグロビン11g/dl未満、またはヘマトクリット値33%未満とされています。診断されると鉄剤を処方され、食事からの鉄分の摂取をアドバイスされるでしょう。

  • 腰痛
  • 早い人は妊娠中期から腰痛が出てくることがあります。赤ちゃんの成長に伴って、身体の重心が変わりそり腰になるため、腰に負担がかかります。

    できるだけ胸をはって、背筋や全体の姿勢が真っ直ぐになるようにしましょう。靴は、足への負担が少ないヒールが低いものや、つま先が広いものを選びましょう。

  • 便秘
  • 妊娠中は、ホルモンの影響によって腸の運動性の低下や子宮が大きくなることによる腸への圧迫で便秘になりやすいです。便秘を放置すると、硬くなり余計に排便しづらくなり、肛門が切れたり痔になったりする可能性があります。また、おなかも張りやすくなってきます。

    規則正しい生活、繊維の多い食物の摂取、適度な運動、朝に牛乳や水分摂ることを心がけましょう。便秘であまりにもおなかがつらい場合は、緩下剤を処方されることが多いので、医師に相談してくださいね。

  • 頻尿・膀胱炎
  • 妊娠すると頻尿になる人も多く見られます。赤ちゃんが大きくなるにつれて膀胱を圧迫し、膀胱に溜められる尿量が少なくなります。

    膀胱炎になりやすいため、尿意があったらできるだけ我慢せずに排尿しましょう。頻尿と共に排尿のときに尿道付近が痛い、残尿感などの症状がある場合は、膀胱炎の可能性があるため医師に相談しましょう。

  • おりものが増える
  • おりものが増えて不快に感じることもあります。膣炎を起こすこともあるため、外陰部は清潔に保ち、下着は毎日交換しましょう。

    おりものが多く、ナプキンを当てていることから、かぶれる可能性もあります。外陰部がかゆい、おりものが増えて不快な場合は、医師に相談しましょう。

  • 性生活
  • 妊娠中の性行為は、基本的に医師に止められていなければ行っても大丈夫です。妊婦さんが辛くない姿勢で、精液からの感染を防ぐためにコンドームを使用することが基本です。

    性行為が良くないのは、流・早産のリスクが高い、切迫流・早産の診断を受けている、前置胎盤などです。

    2001年に日本産科婦人科学会が日本周産期・新生児医学会などと連名で発表した「赤ちゃんとお母さんの感染予防対策5ヶ条」には、「妊娠中の性生活ではコンドームを着用し、オーラルセックスは避けましょう」と記載されています。

    無理のない範囲でパートナーとスキンシップを取れるといいですね。

    このように気を付けることは本当にたくさんあります。基本的に規則正しい生活が大切なんですが、10か月これを続けるのは正直だいぶキツイです。。でも赤ちゃんのため!って思ってきちんと頑張りましょうね!

    妊娠中の食事で気を付けることは?

    スムージーと野菜

  • 1日3食、栄養バランスよく食べる
  • 1日3食、栄養バランスのよい食事をして、適切な栄養とカロリーを摂りましょう。一日に摂る食品が多すぎたり、少なすぎたりすることがないよう、いろいろな食材をまんべんなく食べることが大事です。

    また、食事の時間が不規則になると食べ過ぎてしまいがち。そうなると太りすぎてしまい、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病といった病気を引き起こしやすくなります。これらは難産の原因になるだけではありません。

    妊娠高血圧症候群は、悪化すると母子ともに命の危険にさらされますし、妊娠糖尿病の場合、赤ちゃんが巨大児となるリスクを高めたり、生まれてすぐに赤ちゃんが低血糖症を引き起こしたりすることがあるのです。

  • よく噛んで食べる
  • よく噛むことで満腹中枢が刺激されるので、食べ過ぎの防止が期待できます。また、食事時間が長くなるので、血糖値の上昇が緩やかになるというメリットがあります。

    食べ物が細かく砕かれて胃腸での消化吸収が良くなるでしょう。唾液も多く分泌されるので、妊娠中に起こりがちな歯周病などの口腔トラブルを防ぐことにもつながります。

  • 野菜を意識的に摂る
  • 摂取カロリーを抑えられ、妊娠中に必要なビタミンやミネラルを摂取できます。また、食事の最初に野菜を食べると炭水化物の消化吸収を穏やかにし、血糖値の急激な上昇が抑えられ、インスリンの過剰な分泌を防止できます。

    野菜のほか、きのこ類、海藻類、こんにゃくといった水溶性食物繊維が豊富な食べ物も、便秘の予防・解消に役立ちます。

  • 塩分や糖分は控えめに
  • 塩分の摂り過ぎはむくみや妊娠高血圧症候群、糖分の摂り過ぎは妊娠糖尿病を引き起こします。それだけでなく、味の濃いおかずが食欲をそそり、ついついお米などの炭水化物を食べ過ぎてしまうリスクもあります。

    妊娠中の塩分摂取は1日7g程度にとどめましょう。食品を買うときには栄養成分表示の「ナトリウム(塩分相当量)」をチェックしてみてください。

    自炊のときは、レモンや酢の酸味を効かせたり、スパイスやハーブの香りやだしの旨みを活用したりすることで、少ない塩分でも素材の味を楽しめます。

  • 加工食品やお菓子を控える
  • お惣菜やインスタント食品、お菓子などには、食品添加物が含まれているほか、手軽に食べられるだけに過剰なカロリー摂取をしてしまうことになりかねません。

    できるだけ避けたくても、体調がすぐれず自炊ができない日もあり、全く摂らないというのも難しい話。せめて食べる回数を減らしてみてはいかがでしょうか?

    例えばラーメンを食べるときは野菜を足してスープは必ず残すなど、栄養バランスを考えて塩分や脂肪分を摂り過ぎないように意識しましょう。

  • 水分補給は1日2Lを目標に
  • 妊娠中、1日2Lの水分摂取を心がけましょう。非妊娠時は、1日の目標水分摂取量は1Lから1.5Lぐらいが目安になりますが、お腹に赤ちゃんがいる時はいつもより500ml~1L増やしましょう。

    むくみが気になるからといって、水分補給を控えてしまう妊婦さんは少なくないようです。しかし、水分をしっかり取ることで血液の流れが良くなり、赤ちゃんにも健康的な血液を届けることができます。

    逆に不足すると脱水症状を起こしたり、膀胱炎になりやすくなったりします。妊娠中の水分補給には水かノンカフェインのお茶が適しています。同じ水分でも清涼飲料水やジュースは糖分過多になり、妊娠中に必要な体重コントロールの妨げになる可能性があるので控えましょう。

  • サプリメントに頼りすぎない
  • 近頃は妊婦さん向けの葉酸や鉄などのサプリメントがたくさん出回っていますね。とても手軽で便利ですが、市販のサプリメントの中には妊娠期に適さないものが含まれている場合もあります。

    栄養摂取の基本は食事からを第一とし、サプリメントはあくまで補助と考えましょう。また、市販のサプリメントを服用するときは、かかりつけの産婦人科医に相談しましょう。

    以上のことを気を付けて、健康的に過ごしましょう!

    妊娠中積極的に摂りたい栄養は?

    葉酸とほうれん草

  • 鉄分(例:小松菜)
  • 妊娠中は貧血になりやすく、歩いているときに貧血でフラフラして転んでしまったりすると危ないので、鉄分を摂取して貧血対策をしましょう。

    小松菜や大豆食品、切り干し大根など、ヘルシーな食材にも鉄分は多く含まれています。妊娠中の体重増加が気になる人でも安心して摂取することができますね。

    植物性の鉄分は、ビタミンCと一緒に摂取すると体内への吸収がよくなるので、レモン汁を使った味つけなどがおすすめです。

  • 葉酸(例:えだ豆)
  • 葉酸は、妊娠前から妊娠中、さらに産後の授乳期間中にも積極的に摂取したい栄養素です。特に妊娠初期は、胎児の細胞分裂を助け、赤ちゃんの成長を促す役割を果たします。

    妊娠初期に葉酸の摂取量が不足すると、赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクが高まることがわかっています。厚生労働省は妊娠の可能性がある女性に対して、通常の食事に加えてサプリメントなどの栄養補助食品から1日に400μg(0.4mg)以上の葉酸を摂取することを推奨しています。

    葉酸はブロッコリー、ほうれん草、枝豆、そら豆、アボカド、イチゴなどに多く含まれています。おかずで野菜や豆類を摂取して、食後のデザートにオレンジやイチゴなどを準備すると良いですね。

  • カルシウム(例:ヨーグルト)
  • 赤ちゃんの骨や歯をつくるカルシウムは、妊婦さんがきちんと摂りたい栄養素です。カルシウム不足は、イライラや肩こり、腰痛などを引き起こすこともあります。

    厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、妊婦さんに推奨されている1日あたりのカルシウム摂取量は650mgです。これは、妊娠していない女性の推奨量と変わりませんが、日頃から不足しがちな栄養素なので、妊娠中は特に意識しましょう。

    カルシウムは乳製品や大豆食品、桜エビ、ししゃもなどに多く含まれています。特にヨーグルトには整腸作用もあるので、妊娠してから便秘気味だという人には特におすすめですよ。

  • たんぱく質(例:牛肉)
  • たんぱく質は体を形成する主成分であり、赤ちゃんの血液や筋肉をつくるために重要な栄養素です。特に、必須アミノ酸をバランス良く含む「良質たんぱく質」を摂ることが大切です。

    良質たんぱく質を含んでいる食材として、アジやサケなどの魚介類や、牛肉・豚肉・鶏肉などが挙げられます。ただし、これらの動物性たんぱく質は、カロリー摂取量が高いので注意が必要です。大豆食品などの植物性たんぱく質もバランスよく摂取しましょう。

    以上が積極的に摂りたい栄養素と言われているものです!私も助産師さんのアドバイスを参考にできるだけ毎日の生活で栄養素を意識して摂取するようにしています!出産後もできる範囲で続けていけたらいいなと思っています。

    安定期の妊婦さんにおすすめの過ごし方!

    新婚旅行

    妊娠初期は旅行を控えていた方も赤ちゃんが生まれる前に、夫婦で旅行へ行っておきたい!という妊婦さんもいると思います。特に体調に問題がない人は、安定期のうちに旅行をすることもできます。

    ただし、これもまず医師に相談したうえで、くれぐれも無理のない計画を立ててくださいね。旅先にも必ず母子手帳を持参し、滞在地ではどこに病院があるかを念のため把握しておくことも大切です!

    私は医師に県内移動しかおすすめできないと言われ、安定期に県内の観光地に温泉旅行に行きました。部屋にお風呂がついている旅館で、ゆっくり2人の時間を過ごすことができました!子供が生まれてからでも県外・海外旅行はできるので、落ち着いてからチャレンジしようかなと思っています。

    ここまで安定期についてお話してきましたが、安定期期間は出産に向けての準備期間でもあります。体調が比較的安定するこの時期に出産の準備を始めることをお勧めします!

  • 母親学級への参加
  • 安定期に入ったら、産院や地域で開催されている母親学級(プレママ教室)などにも参加してみましょう。情報収集だけでなく、ママ友をつくるきっかけにもなりますよ。

    最近ではオンラインの講座も開講していますよね!アンテナを張って情報をどんどん仕入れましょう!

  • 子育てグッズの購入
  • 生まれてくる赤ちゃんのことを考えながらベビーグッズなどの買い物をすることで、幸せな気持ちになれるかもしれません。出産直前はバタバタするので、今のうちに必要なものをリストアップして出産に備えておきましょう。

  • 戌の日のお祝い
  • 安産祈願で有名な「戌(いぬ)の日のお祝い」は、「安定期に入った妊娠5ヶ月目の戌の日に安産祈願をする」という日本独自の行事で、神社やお寺で祈祷をしてもらいます。戌の日は暦の上で決まっていて、12日に一度めぐってきます。

    私も安定期に入り行ってきました。私自身の誕生報告をした神社で妊娠を報告し、安産を祈願したので、感慨深い気持ちになり改めて気持ちも引き締まりました。

    まとめ

    今回は妊娠中の「安定期」について詳しくみてきました!一口に「安定期」といっても妊娠中なのは変わりませんから、体調や食事など、気を付けることはたくさんあります!

    「安定期」だからといって油断せず出産のその時まで赤ちゃんと一緒に頑張りましょうね!私もあともう少しの妊娠生活、楽しみたいと思います!

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